羽黒山の門前町手向(とうげ)に法螺貝の音が響き渡り、『松の勧進』がはじまりました。
『松の勧進』は、大晦日に羽黒山の山頂で行われる『松例祭』をまかなう浄財を募るために、祭りの主役となるふたりの松聖(まつひじり)が、小聖(こひじり)とよばれる山伏たちを従えて庄内一円の家々を回るものです。
松聖のおふたりは大晦日までの百日間の修行(『冬の峰』)に入っていますが、この松の勧進も大切な修行のひとつとされています。
各家では浄財として、あらかじめ用意しておいたお金やお米を寄進し、代わりにお札を頂きます。
お札は二枚。おふたりの松聖の位に応じて『位上』・『先途』と記されています。
百日の行を通じてひたすらに衆生の家内安全や災難消滅を祈念されている松聖の願いが籠められています。
この松の勧進は、今日(11月15日)の手向をかわきりに、年末まで庄内一円で行われます。
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