先日、多聞館ではお客様からのリクエストで『とち餅』を作りました。
手向(とうげ)の宿坊の中には、とち餅や草餅でお客様をおもてなしするのが恒例というところもあるそうですが、多聞館では珍しいことです。
栃の実のストックも無かったので急遽手配して入手できたのはアク抜きされた栃の実です。
(栃の実はとてもアクが強く、食材として用いるまでの『アク抜き』にたいへんな手間ひまがかかるのです。)
加熱して柔らかく色よくなった栃の実を蒸しあがった餅米に混ぜ込みながらついていきます。
(今回はもち米1升に600グラムの栃の実を使用しました。)
米の粒が無くなめらかになり、ムラ無く栃色になればつきあがりです。
厨房には栃の芳香がいっぱいに広がっています。
つきたてのとち餅を適当な大きさにちぎって、あらかじめ練り上げておいたあんこをつければ出来上がりです。
リクエストいただいたお客様にも、昔を思い出しながらとても喜んでお召し上がりいただきました。
栃の風味いっぱいのとち餅です!
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