羽黒山の門前町手向(とうげ)には、各集落ごとに祀っているお稲荷様があります。
多聞館のある下長屋町のお稲荷様は『烏崎稲荷神社』といいます。
出羽三山の開祖蜂子皇子が道に迷っていたときに三本足の大烏が現れ、皇子を導いてくれたため、その烏を祀ったとの言い伝えもある由緒ある神社です。
現在の社殿は戦後まもなく地元の菅原初太郎棟梁のもとで改修されたもので、神社の神事のみならず、地域の集会などにも利用されています。
このお稲荷様の例祭の運営等は四軒の「当屋」があたります。
・春の大祭(4月17日)
・秋の大祭(9月17日)
・お歳夜(12月17日)
・初祈祷(1月17日)
・初午(一または二の午の日)
以上が例祭で、瀧本宮司により催行されていますが、当屋では例祭以外にも毎月17日に赤飯と油揚げをお供えすることになっています。
多聞館も今年の当屋に当たっているので、今朝早くに赤飯を炊いてお供えしてきました。
昔はお供えしたものを神社の裏手の祠に納めてきたそうですが(次の時にはかならずなくなっていたとか)、 近年はお参りした後に持ち帰るようにしています。
お稲荷様のすぐ脇には、芭蕉が出羽三山を訪れた際に仲介役・案内役を務めた図司呂丸の追悼句碑も立てられており、こちらも烏崎稲荷神社の氏子達によって守られています。
機会がありましたら神社とあわせてぜひお参りください。
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