今日(12月9日)は「大黒様のお歳夜」です。
各家庭では大黒様の置物や掛け軸を飾り、豆尽くしの料理などをお供えして、家内安全や商売繁盛、子孫繁栄などをお祈りします。
ここ庄内地方独特の風習らしく、今日のお昼のNHKの全国ニュースでも、大黒様へのお供えにする「ハタハタの田楽」作りの様子が伝えられていました。
ハタハタは「鰰」と書くように、神聖な魚とされているのでしょう。
特に「ぶりこ」とよばれる卵をいっぱい孕んでいるハタハタの田楽は、大黒様には必須です。
ニュースで紹介されていた鶴岡市内の魚屋さんでは今日一日で1000匹ものハタハタを焼くといっていました。
ハタハタの田楽以外の料理は全て、豆尽くしです。
焼豆腐の田楽、豆なます、納豆汁、豆ご飯・・・。
各家庭によって多少バリエーションの違いはあるようですが、とにかく豆尽くしです。
「まめに(=健康に)過ごせるように」という意味らしいのですが、実は豆類には血圧を下げる効能があるようで、特に脳卒中などの疾病が多くなる北国の冬にはありがたい食材です。
昔の人たちはそんなことまで経験的に知っていたのかもしれませんね。
また、お供えにする二股に割れた大根(「まっか大根」)には子孫繁栄、米のお菓子(「米いり」「おこし」)には豊作の願いがこめられています。
家庭によっては枡にお金を入れて商売繁盛・金運上昇をもお祈りするようです。
庶民にとって身近である大黒様はいろんな願いを受け止めてくれるようです。
これから本格的な冬に向かっていく時期、皆様がまめに過ごせますように・・・。
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