今朝は真冬並みの寒気が流れ込んだとかで、急激に気温が下がりました。
未明から降っていた雪は日中も断続的に降り続いています。
多聞館周辺では、昼頃までに10cmほどは積もっています。
早朝にはこの冬初めて、道路の除雪も行われていました。
暖冬気味とはいえ、やはり雪に覆われる冬は避けられないようです。
今朝は真冬並みの寒気が流れ込んだとかで、急激に気温が下がりました。
未明から降っていた雪は日中も断続的に降り続いています。
多聞館周辺では、昼頃までに10cmほどは積もっています。
早朝にはこの冬初めて、道路の除雪も行われていました。
暖冬気味とはいえ、やはり雪に覆われる冬は避けられないようです。
今日(12月9日)は「大黒様のお歳夜」です。
各家庭では大黒様の置物や掛け軸を飾り、豆尽くしの料理などをお供えして、家内安全や商売繁盛、子孫繁栄などをお祈りします。
ここ庄内地方独特の風習らしく、今日のお昼のNHKの全国ニュースでも、大黒様へのお供えにする「ハタハタの田楽」作りの様子が伝えられていました。
ハタハタは「鰰」と書くように、神聖な魚とされているのでしょう。
特に「ぶりこ」とよばれる卵をいっぱい孕んでいるハタハタの田楽は、大黒様には必須です。
ニュースで紹介されていた鶴岡市内の魚屋さんでは今日一日で1000匹ものハタハタを焼くといっていました。
ハタハタの田楽以外の料理は全て、豆尽くしです。
焼豆腐の田楽、豆なます、納豆汁、豆ご飯・・・。
各家庭によって多少バリエーションの違いはあるようですが、とにかく豆尽くしです。
「まめに(=健康に)過ごせるように」という意味らしいのですが、実は豆類には血圧を下げる効能があるようで、特に脳卒中などの疾病が多くなる北国の冬にはありがたい食材です。
昔の人たちはそんなことまで経験的に知っていたのかもしれませんね。
また、お供えにする二股に割れた大根(「まっか大根」)には子孫繁栄、米のお菓子(「米いり」「おこし」)には豊作の願いがこめられています。
家庭によっては枡にお金を入れて商売繁盛・金運上昇をもお祈りするようです。
庶民にとって身近である大黒様はいろんな願いを受け止めてくれるようです。
これから本格的な冬に向かっていく時期、皆様がまめに過ごせますように・・・。
少し時間が出来たので、大広間と客室の一部、それと居間の障子の張り替えを行いました。
繁忙期などに生じる障子の破れはその都度、「切り張り」の応急処置を施していますが、さすがに切り張りが多くなってくるとみっともなく感じられます。
また、補修箇所は無くても、時間が経った障子は白さがあせ、破れやすくもなるので、定期的な張り替えが必要です。
古い障子紙をきれいにはがし、桟を掃除して乾燥させるまでが面倒で、工程の半分以上と感じられます。
今回は30枚ほどの障子を一日かけてはがし、もう1日かけて張り上げました。
これからの年末年始の時期、多聞館では忘・新年会や祝宴などが続きます。
お客様には、障子を張り替えて明るくなったお座敷でおおいにお楽しみ頂きたいと思います。
晩秋の晴天。
こんなお天気のことをこの地方では「もうけ空」といいます。
外仕事をあきらめているこの時期の晴天はまさに「もうけもの」。
そんな「もうけ空」の今日、多聞館では冬の積雪に備えた雪囲いの作業が行われました。
杉の長木、竹、プラスチックの波板などを組み合わせて、建物の周囲をぐるっと囲う毎年の作業です。
今年は四人の職人さんで一日で仕上げるということで、お手伝いした私も含め、なかなか忙しい一日になりました。
夕方には庭の植木も含め、すべての雪囲いが完了しました。
この冬はどんな積雪になるかと心配ですが、雪囲いが出来てまずは一安心です。
これから春までの間はこんな外観が続きますが、これも雪国の定めですので、お客様にはご容赦願います。
今朝の手向の気温は3℃ほど。
季節は晩秋から初冬へと移りつつあるようです。
ふと、ちりしおれた庭を見てみたら・・・
図らずもこんなかわいらしい光景に出くわしたので、思わず写真に収めました。
雪囲いをするまで庭に置いてある親子のウサギです。
モミジの葉はほとんど落ちきり、ドウタンツツジの紅葉が盛りです。
風情ある情景ですが、雪囲いを急げ・・・とせかされているようでもあります。
今年も羽黒山の「松の勧進」を知らせる法螺貝の音が鳴り渡りました。
「松の勧進」は大晦日に羽黒山山頂で行われる「松例祭」を賄う浄財を募るために、松聖が小聖を従えて庄内一円を勧進して回るものです。
今日は冷たい雨が降る中、9月24日の「幣立祭」の日から百日の行(「冬の峰」)に入っている位上・大川英篤さん、先途・清水孝修さんのおふたりの松聖が小聖と傘持とともに手向の拝所を参拝して回りました。
各家庭にも山伏たちが松聖の御神符を配りながら勧進して回りました。
この松の勧進はここ手向からはじまり、12月下旬まで庄内一円で行われます。
皆様のご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
【百歳人生の時代を楽しく生きる】をコンセプトとする雑誌『百楽』12月号の特集は「藤沢周平」。
「藤沢周平 小説の舞台を往く / 鶴岡・酒田・羽黒山 散歩紀行」という25ページにも渡る大特集です。
藤沢周平氏の故郷でもあり作品の舞台「海坂藩」のモデルともなった庄内地方の魅力を、作品の舞台、氏とゆかりある人々、風景や名所、食にまつわる情報などをまじえながら、存分に伝えています。
そのなかで多聞館も「おすすめのお宿」としてご紹介いただいております(P27)。
藤沢周平氏の作品で描かれるのははいずれも人間への深い洞察と愛に裏打ちされた「おとなの世界」。
ですから読者が人生の喜怒哀楽を重ねるほどに、作品への共感も深まるのだと思います。
そして藤沢作品の底流ともいえるここ庄内地方には、様々な時を重ねてきた人々を優しく包み込む魅力があるのだと思います。
藤沢周平の作品もその舞台庄内も、「百歳人生の時代を楽しく生きる」という『百楽』のコンセプトにまさにぴったりです。
多くの皆様多くの皆様 に「百楽」12月号を手にとって頂きたいと思います。
第89回全国高校サッカー選手権大会の山形県代表を決める山形県大会の決勝がさきほど終了ました。
地元の「羽黒高校」が日大山形を延長戦のすえ4-3で下し、県代表の座を獲得しました
3年ぶり4度目の全国大会出場です。
全国大会は12月30日(木)に開幕し、1月10日(月・祝)に決勝戦が行われる予定です。
おめでとう!羽黒。
頑張れ!羽黒。
今年も大晦日に羽黒山山頂で行われる「松例祭」が近付いてきました。
(松例祭の概要にについては⇒こちら「羽黒山松例祭~見学案内」をご参照ください。)
松例祭では「悪鬼・邪悪」の象徴として「ツツガムシ」を模した大松明が切り刻まれて焼き払われます。
今日はその大松明を造る「練習」が行われました。
従来は、八つの町それぞれで練習が行われていましたが、担い手となる若者の減少を受け、下(しも)四町は数年前から、そして上(かみ)四町は今年から合同で行うことになりました。
午前9時から多聞館の駐車場に上町の若者達が集まり、藁、綱、網、簾を使って実物の二分の一サイズの大松明(ツツガムシ)造りにとりかかりました。
また、今年から始めて参加する若者たちは縄の結び方なども教わります。
およそ2時間半ほどかかってりっぱな「ツツガムシ」が完成しました。
一同で祭りの成功を祈願し、神饌の大根とスルメを戴いて終了です。
下町も今日の午後に練習を行なうと聞いています。
若者達はこのあと上町・下町それぞれで市内の温泉に集い、親睦を深めます。これは「土洗い」あるいは「付き合い」とよばれる昔からの行事です。
このような行事を通して、松例祭に参加する若者の気持ちも高まっていきます。
鶴岡市が9月末に発行した「つるおか おうち御膳」を入手しました。
新聞紙上で発行を知り探していたのですが、初版は数が少なかったようで、10月末の増刷を待ってようやく手にできました。
この本は鶴岡市と鶴岡市食育・地産地消推進協議会、鶴岡市食生活改善推進協議会により編集されたものです。
庄内・鶴岡地域の郷土料理を季節と年中行事ごとに整理して、写真とレシピ・食材情報等をまじえて紹介しています。
掲載されている料理・食材のほとんどは地元のひとなら知っているものでしょうが、中には初めて知るものもあり、庄内の食文化の奥深さを感じました。
また、一口に郷土料理と言っても、地域や家庭によって微妙に異なるものも多いので、いろいろと参考になることも多かったです。
最近では庄内・鶴岡のような田舎でも、家庭における食文化の継承が心許なくなってきているようです。
本書は、そんな危機感をもっていらっしゃる方たちにとって絶好の教科書となるでしょうし、異世代間のコミュニケーションツールともなりうると思います。
また、ミスタードーナツのテレビCMで、所ジョージさんが「復刻した懐かしの商品も『知らなければ新商品』」と言っているように、若い世代の方たちにとっては、目新しい料理のレシピ集ともいえるかもしれません。
庄内・鶴岡の多くのご家庭で愛用していただきたい一冊です。
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